12.夫妇きどり

抱けばそのまま 腕の中
とけて消えそうな ああ おまえ
夫妇みたいに 暮らしたい
せめて三日でもねえという
おまえに嘘は つけない

爪をかむ癖 その癖も
いつ 忘れた ああ おまえ
买 た揃いの お茶碗に
梦が觉めなけりゃねえという 觉→
おまえの颜が まぶしい

肩で甘えて ついてくる
白いうなじの ああ おまえ
襟を合わせて 淋しそうに
雨になるかしらねえという
おまえの声が 泣いていた